【体験談】うつ病当事者が語る「残業を続けると人生詰みます」
こんにちは、あつきです(@conttogrow)
今日は、残業三昧の日々を送り自殺寸前だった、当時の記憶を思い出しながら「残業」について書いてみようと思います。
この記事を書いている僕は、2019年にうつ病と診断されました。(2020年に双極性障害に診断名が変わっています。)
みなさんも一緒に「残業」について一度考えてみてください。
残業漬けの日々を送る
まずは残業三昧の日々を送っていた当時の状況を書いていきます。
長時間労働と過度なストレス環境
当時の自分は、1日に5時間半の残業をしていました。
過労死ラインは1ヶ月に80時間の残業と言われていて、1日4時間×20日=80時間が目安になります。そのため、当時の自分は過労死ラインを超える労働をしていたことになります。
大まかに8:00〜22:30が仕事タイムでした(定時は9:00〜18:00)。
さらに長時間労働だけでなく通常では不可能な納期、そして入社1年目で経験が浅い(全てが未経験)ということもあり、非常に大きなストレスを受けていました。
当時、同期に仕事の話をすると必ずドン引きされていました。
それくらい部署に配属されたばかりの新人に、自分ほど負荷がかかっている状況は他になかったと思います。
こんな日々が2ヶ月以上続き、次第に体調に変化が現れました。
体調の変化
僕の身に起きた変化を箇条書きします。
- 短期的な快楽に溺れる(お菓子・ジュースの過度な摂取、衝動買い)
- 疲れが取れない
- 頭が働かない、集中力がない、判断できない
- 痛みが出る(胃、腰、頭)
- ご飯の味が分からない、食欲が無くなる、吐き気がする
- 人と話したくない、関わりたくない
- 夢の中でも仕事をし夜中に何度も目を覚める
- 寝ても覚めても四六時中、仕事のことが頭から離れない
- 休日も仕事のことで頭がいっぱいになる
- 何もやる気が起きない、頑張れない
- 今まで好きだったことができなくなる(運動、読書、音楽など)
- 「何のために生きているんだろう」「死にたい」という言葉が頻繁に頭に浮かぶ
抜け出せない負のループに入っていきました。
当時の自分は、希死願望「死にたい」が強く、「死ぬ」という選択肢が合理的で正しいと思えていました。
毎日のように「仕事中に倒れてドクターストップにでもならないかな」と思っていました。
そして、うつ病と診断される
このような生活を約3ヶ月送り、徐々に忙しさから開放されていきました。
しかし、体調と気分は悪いままでした。
そして体調と気分が改善されないまま、再び忙しい時期に突入。
再び希死願望が強くなり心療内科に行きました。
その結果、うつ病と診断されました。
残業を続けた先に…
残業を続けて得たもの
僕が得たものは4つでした。
- うつ病
- 依存症(ストレス発散のためにしていた過食・衝動買いがやめられなくなりました)
- 不健康な身体(上記の体調の変化と体重が激増しました)
- 仕事の経験
「仕事の経験」だけが得られればよかったのですが、他の不要なものまでセットで付いてきました。
現在は、過労で苦しめられた3ヶ月を上回る時間をうつ病に苦しめられています。
うつ病になった後に思ったこと
うつ病になってたくさんのことを考えました。
考え方も180度変わりました。
今までは、仕事で活躍することや成果を上げること、出世することが大事だと思っていました。
しかし、それは子供の頃に植え付けられた誰かの正解だったと気付きました。
僕が本当に求めていたのは「幸せになりたい」だったのではないでしょうか。その「幸せになりたい」と誰かが導き出した正解がイコールであると、ずっと間違えていたように思うのです。
身体を壊すまで仕事を頑張った自分が思い続けていることは、健康でありたいです。
「楽しいときに楽しい、辛いときに辛いと思える健康な身体がほしい」
そう強く願っています。
人生の優先順位
健康と仕事の優先順位
あなたは健康と仕事、どちらが大切ですか?
そう言われば、多くの人は「健康」と答えます。
しかし、多くの人はそう答えながら、健康を犠牲にし仕事を優先しています。
もちろん、仕事で活躍したい、成果を残したいということは悪いことではありません。
ただ、それは健康を犠牲にしなくても出来ることだと僕は考えています。
日本という国は、長い時間頑張ることを美徳と考える空気があります。
「適切な労働時間で得られる成果」と「長時間労働で得られる成果+その後に続く体調不良」。どちらがいいか天秤にかけて考えてみてください。
残業はクレジットカード払い
残業はクレジットカード払いです。
終わらない仕事をあなたの未来の時間で補填するのですから。
未来の時間というのは、物理的な残業時間だけでなく、長時間労働による健康被害の回復にかける時間のことを指します。
僕の場合、うつ病になり、本来なら楽しめていたことまで楽しめなくなりました。
未来の幸せな時間を使ったのです。
失ったものは、お金でも買えない時間でした。
この借金の返済に苦しみながら、生きていくのは苦しくないでしょうか。
よく聞く話ではありますが、死ぬときの後悔のほとんどは仕事の話だそうです。
「もっと家族に時間を使えたらよかった。」
「もっと仕事以外のことに時間をつかえばよかった。」
長時間労働で家族との関係や自分の夢までも失うということです。
あなたはそんな人生を望みますか。
さいごに
現代は人生100年時代とも言われ、労働期間も人生も長いです。
そんな時代に残業生活を続ければ、多くの人はいつかは身体を壊し、長期的な借金の返済に時間を費やされることになります。
人生100年時代は、転職を繰り返し2、3の仕事を経験すると言われています。
しかし、借金を返済するのに必死で転職する余裕もないとなると、あなたの未来すら奪われることになります。
そんなことにならないように今回は筆を取りました。
仕事について考えるきっかけになればと願っています。